FEEEPは1ブース550万円から参加できる投資型のコワーキングスペースFCです。物件も内装も本部負担で、家賃・人件費・原価はゼロ。公開PLを検算すると営業利益率59%、ただしPLは約6ブース分の数字でした。年利9.6%の利益保証と回収10年という条件も整理します。
※本記事にはプロモーション(広告)が含まれます。
- 加盟金
- 550万円(1ブース)
- 初期費用
- 550万円(1ブース)
- ロイヤリティ
- 売上の33%
- 損益分岐の目安
- 1日平均2組3時間
- 店舗数
- 10店舗
1ブース単位で投資する投資型
本部の公式サイト・公開資料の数字をもとに掲載しています。詳しい前提は本文をご確認ください。
FEEEPとは
FEEEP(はかどり空間)は株式会社FEEEP(代表:青木孝裕氏)が展開するコワーキングスペース/ミーティングスペースのフランチャイズです。
本部の説明はこうです。
「『アプリで今すぐでも使える居心地最高のミーティングスペース』をコンセプトにしており、6人以下の小会議室や1人用の作業スペースに特化したミーティングスペースをマイクロFCオーナー制度でフランチャイズ展開を行っている会社です。このような事業は、現在の市場にはなく、弊社が唯一無二のポジショニングを取っています」
利用者は30秒でアプリから予約でき、商談・Web会議・おしゃべり・ゲームなど幅広い用途で使えます。
店舗数は10店舗。渋谷・上野・秋葉原・新橋・新宿(西口と東口)・池袋東口・学芸大学・飯田橋・銀座——すべて東京の主要駅周辺です。今後八重洲も加わり、今年度中に20〜30店舗を目指すとしています(渋谷店は好評につき1.8倍に増床)。
これは「投資型」のFCです
加盟募集内容の欄で「投資型」に丸がついている点が重要です。本サイトで扱ってきたFCの大半が「事業型」であるのに対し、FEEEPは性格が異なります。
本部が掲げる「マイクロFCオーナー制度」とは、ブース単位で投資できる仕組みのことです。店舗を丸ごと運営するのではなく、1ブース550万円から参加する形になります。
初期費用
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 加盟金 | 550万円(1ブース・税込) |
| 内外装費・物件取得費・初期広告費 | 本部負担(初期費用総額込み) |
| 初期費用合計 | 550万円 |
この費用を法人で用意するなら
FC本部の多くは法人での加盟を条件にしています。会社設立には登録免許税などの実費がかかりますが、サービスの利用で実費負担を抑えられる選択肢もあります。
内訳が非常にシンプルです。550万円はすべて加盟金で、物件も内装も広告も本部が負担します。
本サイトで扱ってきた他のFCでは、内外装費や物件取得費が初期費用の過半を占めるのが通例でした。FEEEPはそれらをすべて本部が持つ——これが投資型という位置づけを端的に表しています。
なお本部は注意点①でこう書いています。「1ブース550万円(税込)の加盟からスタートしますが、利益を増やすためにブース数を増やすと、初期投資の費用がその分高額になることがあります」。ブース数に比例して投資額が増える構造です。
収益モデル
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 月間売上 | 75万円/店舗(参考:FEEEP渋谷店 2024年5月度) 10.8万円/ブース |
| ロイヤリティ | 33% |
| 営業利益 | 1ブースにつき6.3万円(最低保証制度あり) |
| 黒字までの期間 | 出店開始時点から利益保証あり(年利9.6%) |
| 初期費用回収期間 | 10年程度※2〜3年以降は転売により初期投資額回収可能 |
| 店舗数 | 10店舗 |
ロイヤリティ33%の中身
33%という数字は、本サイトで扱ってきたFCの中でも高い部類です。ただし何が含まれているかを見れば、意味が変わります。
後述するPLでは、家賃・人件費・原価・リース料がすべて0円です。つまりロイヤリティ33%には——
- 物件の賃料
- 予約管理・問い合わせ対応・運営業務
- アプリとシステムの提供
これらがすべて含まれていると考えられます。本部は特徴①で「FEEEPフランチャイズ本部の強力サポートにより予約管理、問い合わせ、運営対応まで”手間なし”経営が可能」と述べています。
つまりブランド使用料ではなく、場所と運営をまるごと委託する対価です。本サイトで扱ったLEON RESORTのロイヤリティ20%(運営代行込み)と似た性格ですが、FEEEPは家賃まで本部が持つ点がさらに踏み込んでいます。
月間PL(本部公開・2パターン)
| 項目 | 平均的なお店 | 繁盛しているお店 |
|---|---|---|
| 客数(会員数) | 679 | 760 |
| 客単価 | 967円 | 995円 |
| 売上 | 656,593円 | 756,200円 |
| 原価 | 0円 | 0円 |
| 粗利益 | 656,593円 | 756,200円 |
| 家賃 | 0円 | 0円 |
| 人件費 | 0円 | 0円 |
| リース料 | 0円 | 0円 |
| ロイヤリティ | 216,676円 | 249,546円 |
| 広告宣伝費 | 32,830円 | 37,810円 |
| 水光熱費 | 19,698円 | 22,686円 |
| 経費計 | 269,203円 | 310,042円 |
| 加盟店オーナー利益 | 387,390円 | 446,158円 |
※本部注記:「あくまで記載の数値は実績値であり、結果を保証するものではございません」。
検算結果:すべての経費が売上に対する固定比率で算出されています
検証したところ、このPLはすべての項目が売上の一定割合で計算されていることが分かりました。
| 項目 | 平均的なお店 | 繁盛しているお店 | 売上比 |
|---|---|---|---|
| 客数×客単価=売上 | 656,593円 ✓ | 756,200円 ✓ | — |
| ロイヤリティ | 216,676円 ✓ | 249,546円 ✓ | 33.0% |
| 広告宣伝費 | 32,830円 | 37,810円 | 5.0% |
| 水光熱費 | 19,698円 | 22,686円 | 3.0% |
| 経費計 | 269,203円 ✓ | 310,042円 ✓ | 41.0% |
| 利益 | 387,390円 ✓ | 446,158円 ✓ | 59.0% |
客数×客単価、ロイヤリティ33%、経費計、利益——すべて1円単位で一致しました(平均店の経費計のみ1円の丸め差)。
そして広告宣伝費5.0%・水光熱費3.0%も両パターンで完全に同率。極めて機械的に作られた、整合性の高いPLです。
営業利益率59%——本サイト最高水準
経費は売上の41%だけ。残り59%が利益になります。
これが可能なのは、この事業に原価も家賃も人件費もないからです。
| 通常の店舗ビジネス | FEEEP |
|---|---|
| 原価(仕入れ) | なし(スペースを貸すだけ) |
| 家賃 | 本部負担 |
| 人件費 | なし(無人運営) |
本部が特徴③で「小規模スペースに特化しているため面積効率が良く、無人運営により人的コストが低いため、高収益が期待できます」としているとおりです。
PLは何ブース分の数字なのか
サマリーには「1ブースにつき営業利益6.3万円」とあります。PLの利益387,390円をこれで割ると——
387,390円 ÷ 63,000円 = 約6.1ブース
売上から計算しても同じです。656,593円 ÷ 108,000円(1ブースあたり月商)= 約6.1ブース。
つまりこのPLは6ブース程度の店舗全体の数字と考えられます。1ブースだけ購入した場合の収支は、この6分の1——月6.3万円前後になります。
この点は非常に重要です。PLの「オーナー利益387,390円」を見て投資判断すると、実際の6倍の数字で計算してしまうことになります。自分が何ブース購入するのかを前提に読む必要があります。
「年利9.6%の利益保証」をどう読むか
資料には「出店開始時点から利益保証あり(年利9.6%)」と記載されています。1ブース550万円で計算すると——
| 金額 | |
|---|---|
| 投資額(1ブース) | 5,500,000円 |
| 年利9.6% | 528,000円/年 |
| 月あたり | 44,000円 |
一方、PLから計算される1ブースあたりの実際の利益は6.3万円。保証額(4.4万円)はその約7割にあたります。
つまりうまくいけば6.3万円、下振れしても4.4万円が保証される——という設計だと読めます。
ただし保証の条件と期間は資料に記載がありません。何年間保証されるのか、保証が受けられない条件はあるのか、保証の主体は誰か——投資判断の核心に関わる部分なので、契約書で必ず確認すべきです。
回収10年という数字の意味
本部表記の回収期間は「10年程度」。本サイトで扱った60ブランドの中で最も長い回収期間です。
保証額ベースで計算すると、きれいに一致します。
5,500,000円 ÷ 44,000円(保証額)= 125ヶ月 = 約10.4年
実際の利益6.3万円なら87ヶ月=約7.3年です。本部は保証ベースの保守的な数字を提示していることになります。
そして重要なのが、この注記です。
「※2〜3年以降は、転売により初期投資額回収可能」
つまり本部は、10年かけて利益で回収するだけでなく、2〜3年後にブースの権利を売却して回収するという出口も想定しています。
これは不動産投資に近い考え方です。ただし転売先がどう見つかるのか、価格はどう決まるのか、本部が買い取るのか——これらは資料に記載がありません。この出口戦略が機能するかどうかが、投資判断を大きく左右しますので、必ず確認してください。
損益分岐は「1日2組3時間」
本部は特徴②で具体的な数字を示しています。
「1日平均2組3時間のご利用をいただくだけで損益分岐到達のため”ローリスク”経営が可能」
経費がすべて売上連動(41%)である以上、厳密には固定費がなく「損益分岐」という概念が成立しにくいのですが、保証ラインである年利9.6%(1ブース月4.4万円)に到達するために必要な稼働という意味だと読めます。
PLの客単価は967〜995円。1日2組×3時間であれば、十分に達成可能な水準に見えます。
FEEEPの3つの特徴
① 手間なし営業
「FEEEPフランチャイズ本部の強力サポートにより予約管理、問い合わせ、運営対応まで”手間なし”経営が可能」。
PLで人件費0円・家賃0円となっているとおり、オーナーがやることは実質的にありません。本サイトで扱ったFCの中で、最も手間のかからない案件です。
② ローリスク営業
前述の「1日平均2組3時間で損益分岐」に加え、利益保証(年利9.6%)という下支えがあります。
また経費がすべて売上連動なので、売上が落ちても固定費で赤字になる構造ではありません。一般的な店舗ビジネスで最大のリスクである「家賃が払えない」という事態が起きない設計です。
③ 高収益
「小規模スペースに特化しているため面積効率が良く、無人運営により人的コストが低いため、高収益が期待できます」。
営業利益率59%という数字がこれを裏付けています。6人以下の小会議室・1人用スペースに絞ることで、小さな面積を高い単価で回す設計です。
加盟前に確認すべき3つの注意点(本部公表)
① 初期費用が必要
「1ブース550万円(税込)の加盟からスタートしますが、利益を増やすためにブース数を増やすと、初期投資の費用がその分高額になることがあります」。
1ブースで月6.3万円。まとまった収入を得るには複数ブースへの投資が必要です。たとえば月50万円を目指すなら8ブース=4,400万円の投資になります。
本部が想定人物像に「複数のエリアで多店舗展開したい方」を挙げているのは、この構造によるものです。
② 市場がまだ黎明期
「今後、個々の働き方が変化する(働き方改革)過程にある為、各種マーケティング施策により新規市場創造を推進し、今後の伸びしろ(潜在ニーズ)を顕在化していく過程にあります」。
本部自身が「唯一無二のポジショニング」と述べているとおり、競合が少ない市場です。これは強みであると同時に、市場そのものがまだ形成途上だということでもあります。
10年という回収期間を想定する以上、その間この市場が成長し続けるかが前提になります。本部が正直に「黎明期」と書いている点は評価すべきでしょう。
③ 無人運営の課題
「防犯セキュリティや先端IoTなどで万全に対策するも、世の中的には無人運営店舗はまだ必ずしも多くなく、不安の解消には社会全体への文化の浸透が必要だと考えます」。
無人運営は人件費ゼロという最大の強みであると同時に、利用者側の心理的ハードルにもなります。本部はIoTとセキュリティで対策しつつ、文化の浸透が必要と認めています。
フランチャイズ図鑑の有料note
失敗しないフランチャイズ本部の選び方
契約前に“数字”と“条項”で見抜く
この記事で挙げた「確認すべき点」を、どの本部にも使える形にまとめました。本文8,800字。
- 良い本部と危ない本部を見分ける判断基準(数字で確かめる方法つき)
- 契約書・開示書面で必ず質問すべき条項
- 収支シミュレーションの「盛られやすい場所」と、その見抜き方
- 説明会と既存オーナー訪問でそのまま使える質問テンプレート
- 購入者特典:チェックリストPDF/収支シミュレーション添削シート/質問テンプレート
本部サポートが「税制・補助金・融資」から始まる理由
本部サポートの内容が、他のFCとはまったく違います。
- 中小企業経営強化税制の認定
- 補助金・助成金等の取得
- 融資の獲得
- フランチャイズ経営
- 経費算入
- 出店立地や集客等
上位4つが税務・資金調達に関するものです。これは投資型FCとしての性格をそのまま表しています。
中小企業経営強化税制は、一定の設備投資について即時償却または税額控除を受けられる制度です。利益の出ている法人が設備投資を行う際、節税効果を得られる可能性があります。
つまりFEEEPは、「投資リターン+税務メリット」をセットで提案していると読めます。他のFCが「独立・開業」を訴求するのに対し、すでに利益の出ている事業者の投資先という位置づけです。
ただし税制の適用可否は個々の状況によって異なります。顧問税理士に確認したうえで判断すべき領域です。
売上が好調な店舗・伸び代がある店舗の特徴
好調な店舗:駅近の好立地とブース配置
「駅近の好立地、顧客動線を意識した出店とエリア毎に効果的なブース配置による潜在ニーズの獲得」。
既存10店舗がすべて東京の主要駅周辺(渋谷・新宿・池袋・銀座など)であることと一致します。立地選定は本部が行うため、オーナーが直接コントロールする部分ではありませんが、どの店舗のブースを購入するかは判断材料になります。
伸び代がある店舗:1階か2階以上かで流入が変わる
本部の分析は具体的です。
「1階にある店舗が流入数が高い傾向にあり、2階以上の店舗のマーケティング施策として、看板やPOPなどの目につきやすくするための効果的なプロモーションを今後強化していきます」
1階と2階以上で集客力に差がある——これは実店舗ビジネスの基本ですが、アプリ予約が中心のサービスでも通りがかりの認知が効いている、という実データです。
投資を検討する際は、対象ブースが何階にあるかも確認しておく価値があります。
客層
- ノマド・フリーランス・副業
- 平日のビジネスパーソン(20〜40代)
- 週末・夜間帯など店舗によって様々な使われ方があり、客層の幅は広い
主な用途は面接、商談・ミーティング、趣味、コーチング、英会話スクールなど。
「おしゃべり、ゲーム」も用途に挙げられているとおり、ビジネス利用に限定していない点が特徴です。平日昼はビジネス、夜と週末は別の用途——という稼働の組み立てが、月679〜760人という客数を支えています。
このブランドが合わなかったら、条件から探せます
予算・働き方・性格の7問で、掲載中の85ブランドから条件に合うものを並べます。合わないものは合わないと書きます。入力は不要、所要1分です。
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サービス系のフランチャイズを、他社と並べて比べる
店舗を持つのか無店舗でやるのかで、初期費用も固定費もまったく変わります。アントレには各種サービスの募集情報がまとまっていて、各社の募集ページで条件を見比べられます。会員登録(無料)をすると、気になった本部の資料をダウンロードできます。
まとめ
- 小会議室・1人用作業スペースのFC。10店舗(東京の主要駅周辺)、今年度中に20〜30店舗目標
- 投資型のFC。1ブース550万円から参加する「マイクロFCオーナー制度」
- 物件・内装・広告はすべて本部負担。初期費用550万円は全額が加盟金
- ロイヤリティ33%——家賃と運営をまるごと含む実質的な委託フィー
- 公開PLはすべての項目が売上比で正確に算出(ロイヤリティ33%・広告5%・水光熱3%)。営業利益率59%
- PLは約6ブース分の数字。1ブースあたりの利益は月6.3万円
- 年利9.6%(月4.4万円/ブース)の利益保証あり。保証の期間と条件は要確認
- 回収は10年程度(保証ベース)。2〜3年以降は転売による回収も想定
- 本部公表の注意点はブース増での投資増・市場が黎明期・無人運営への不安
本サイトで扱ってきた60ブランドの中で、最も「事業」から遠く、「投資」に近い案件です。オーナーがやることは実質的になく、家賃も人件費も発生せず、経費はすべて売上連動。利益保証まで付いています。
PLの作りも機械的で整合性が高く、営業利益率59%という数字も原価・家賃・人件費がゼロであることを考えれば妥当です。本部サポートが税制・補助金・融資から始まっている点も、投資商品としての性格を率直に示しています。
一方で、回収10年という期間は本サイト最長です。そして1ブース550万円で月6.3万円という規模感は、まとまった収入を得るには複数ブースが必要になります。
検討する際に最も重要なのは、資料に記載のない3点です。
- ①利益保証(年利9.6%)の期間・条件・主体
- ②「2〜3年以降は転売により回収可能」の具体的な仕組み(買い手はどう見つかるのか、本部が買い取るのか、価格はどう決まるのか)
- ③中小企業経営強化税制が自社に適用できるか(顧問税理士への確認が必要)
10年という長期の資金拘束を前提とする以上、これらを契約書レベルで確認してから判断すべき案件です。
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法人を設立してフランチャイズに加盟するなら
FC本部の多くは法人での加盟を条件にしています。会社設立には登録免許税などの実費がかかりますが、サービスの利用で実費負担を抑えられる選択肢もあります。
開業後、この数字を管理するのはオーナー自身です
本部が示すPLはあくまでモデルケースです。実際に原価率や人件費率が計画どおりに収まっているかを毎月確認し、ズレの原因を潰していくのは加盟店側の仕事になります。開業前の事業計画づくりから決算まで相談できる税理士を見つけておくと、数字の異変に早く気づけます。
次に読むフランチャイズ
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