メニューFCは既存の飲食店に新メニューを追加導入するサービスです。新規開業ではなく、今ある店舗の空き時間とスペースを使うため家賃も人件費も増えません。初期費用20.5万円、回収は約1ヶ月。ただし公開PLでは業態により成果が5倍以上変わります。その読み方と注意点を整理しました。
※本記事にはプロモーション(広告)が含まれます。
- 加盟金
- 20万円
- 初期費用
- 20.5万円
- ロイヤリティ
- 月2万〜6万円(定額)
- 損益分岐の目安
- 月49人
- 店舗数
- 0店舗
既存飲食店にメニューを追加導入
本部の公式サイト・公開資料の数字をもとに掲載しています。詳しい前提は本文をご確認ください。
メニューFCとは
メニューFCは株式会社メニューFC(小西佳那子氏)が提供する、既存の飲食店に新しいメニューを追加導入するサービスです。
通常のフランチャイズとは根本的に違います。新しく店を出すのではなく、今やっている店の「空き時間」と「スペース」を使って売上を足すという発想です。資料の募集区分も事業型・投資型ではなく「その他」とされています。
本部の説明は明快です。「既存店舗の設備や人員体制を変えずに、新たなメニューを導入することで売上・利益の向上を目指すビジネスモデル」。固定費を増やさずに運営できるため損益分岐点が低く、収益化しやすいのが特長としています。
対象は「現在飲食店を営業されている方」。これから開業する人向けではありません。
初期費用はわずか20.5万円
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 加盟金 | 20万円 |
| その他 | 5,000円 |
| 初期費用合計 | 20.5万円 |
この費用を法人で用意するなら
FC本部の多くは法人での加盟を条件にしています。会社設立には登録免許税などの実費がかかりますが、サービスの利用で実費負担を抑えられる選択肢もあります。
物件も内装も厨房機器も不要なので、当然ながら本サイトで扱っているFCの中で最も安い初期費用です。工事も不要で、既存スタッフで対応できるとされています。
収益モデル
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 月間売上 | 15〜90万円 |
| ロイヤリティ | 固定2万円〜6万円(1店舗につき) |
| 月間営業利益 | 20〜75万円 |
| 黒字までの期間 | 初月から |
| 初期費用回収期間 | 約1ヶ月 |
| 店舗数 | 0店舗 |
| 対象 | 現在飲食店を営業されている方 |
初期費用20.5万円に対し回収期間は約1ヶ月。導入初月から黒字という設計です。既存の固定費を使うため、追加で発生するのはロイヤリティとシステム利用料だけ——という構造がこれを可能にしています。
月間PL(業態別3パターン)
本部は焼肉屋・居酒屋・天ぷら屋という3業態での導入モデルを公開しています。
| 項目 | 焼肉屋×40席 | 居酒屋×30席 | 天ぷら屋×35席 |
|---|---|---|---|
| 客数 | 280 | 350 | 1,400 |
| 客単価 | 880円 | 880円 | 880円 |
| 売上 | 246,400円 | 308,000円 | 1,232,000円 |
| 原価 | 86,240円(35%) | 107,800円(35%) | 431,200円(35%) |
| 粗利益 | 160,160円 | 200,200円 | 800,800円 |
| 家賃 | 0円 | 0円 | 0円 |
| 人件費 | 0円 | 0円 | 0円 |
| 消耗品 | 0円 | 0円 | 0円 |
| 水光熱費 | 3,000円 | 3,000円 | 3,000円 |
| ロイヤリティ | 20,000円 | 20,000円 | 20,000円 |
| システム利用料 | 5,000円 | 5,000円 | 5,000円 |
| 経費計 | 28,000円 | 28,000円 | 28,000円 |
| 加盟店オーナー利益 | 132,160円 | 172,200円 | 772,800円 |
計算はすべて整合しています(粗利益−経費計=利益)。
このPLの構造:追加経費は月28,000円だけ
3パターンとも経費計が28,000円で完全に同じです。内訳は水光熱費3,000円+ロイヤリティ20,000円+システム利用料5,000円。
家賃0円・人件費0円・消耗品0円——これが「既存店舗のリソースを使う」ということの意味です。すでに払っている家賃と人件費の中で作るため、追加メニューの売上はほぼそのまま利益になります。
損益分岐点を計算すると、粗利28,000円=売上43,000円程度(原価率35%の場合)。客単価880円なら月49人。1日2人でも採算が合う計算です。
注目すべきは天ぷら屋の客数1,400人
3つのモデルを並べると、ひとつだけ数字が突出しています。
| 業態 | 席数 | 月間客数 | 1日あたり | 利益 |
|---|---|---|---|---|
| 焼肉屋 | 40席 | 280 | 約9人 | 132,160円 |
| 居酒屋 | 30席 | 350 | 約12人 | 172,200円 |
| 天ぷら屋 | 35席 | 1,400 | 約47人 | 772,800円 |
席数はほぼ同じなのに、天ぷら屋の客数は焼肉屋の5倍。結果として利益も約5.8倍です。
つまり同じ追加メニューを導入しても、業態によって成果が5倍以上変わるということになります。
この差がどこから来るのか——昼営業の有無、テイクアウト適性、既存客との相性、選んだメニューの違い——は資料からは読み取れません。「自分の業態ではどのパターンに近いのか」を本部に確認することが、検討の核心になります。焼肉屋モデルの13万円と天ぷら屋モデルの77万円では、判断がまったく変わるからです。
メニューFCの3つの特徴
① 固定費を増やさずに導入できる
現状の家賃や人件費を変えずに、今の体制のまま導入可能です。PLの家賃0円・人件費0円がこれを裏づけています。
② 工事不要ですぐ開始できる
大がかりな工事がなく、スピーディーに導入できるとしています。回収期間が約1ヶ月と短いのは、この導入の軽さによるものです。
③ 全国の実績あるメニューから選べる
全国のブランドラインナップから、店舗に合ったメニューを選択できます。自分でメニュー開発をする必要がなく、すでに他店で売れている商品を持ってこられる点が価値になります。
本部サポートには、オペレーションマニュアルの共有、新規メニュー・季節メニューの提供、すぐ使える販促データの提供、受発注システムの一本化が含まれます。
加盟前に確認すべき3つの注意点(本部公表)
① レシピに沿った提供が必要
本部は「オペレーションが複雑ではないメニューがほとんどですが、基本のレシピに忠実に提供いただく必要があります」としています。自店流にアレンジすることはできません。
② メニューによっては設備導入が必要
本部は「メニューによっては厨房機器などが追加で必要になる場合があります」と明記しています。初期費用20.5万円に厨房機器は含まれていません。
「工事不要」という特徴と合わせて読むと、選ぶメニュー次第で実際の投資額が変わるということです。候補メニューごとに必要な設備と金額を確認してください。
③ デリバリー不可の商品もある
メニューによってはデリバリーで取り扱えない商品もあるとのこと。デリバリー売上を伸ばす目的で導入を考えている場合は、候補メニューがデリバリー対応かを先に確認すべきです。
フランチャイズ図鑑の有料note
失敗しないフランチャイズ本部の選び方
契約前に“数字”と“条項”で見抜く
この記事で挙げた「確認すべき点」を、どの本部にも使える形にまとめました。本文8,800字。
- 良い本部と危ない本部を見分ける判断基準(数字で確かめる方法つき)
- 契約書・開示書面で必ず質問すべき条項
- 収支シミュレーションの「盛られやすい場所」と、その見抜き方
- 説明会と既存オーナー訪問でそのまま使える質問テンプレート
- 購入者特典:チェックリストPDF/収支シミュレーション添削シート/質問テンプレート
検討時に押さえておきたい2点
① 店舗数は0店舗
資料上の店舗数は0店舗と記載されています。募集段階も「0次」とされており、導入実績がこれから作られるフェーズです。
公開されているPLは3業態のモデルですが、これが実績値なのか試算値なのかは資料からは判断できません。導入事例の有無と、PLの前提を確認してください。
② 好調店舗・伸び代のある店舗の欄が空欄
資料の「売り上げが好調な店舗の特徴」「売り上げに伸び代がある店舗の特徴」の欄は、いずれも記載がありません(後者は「−」とのみ)。
店舗数0という段階を考えれば自然ではありますが、裏を返せばどういう店が成功しやすいかのデータがまだないということでもあります。前述の「天ぷら屋だけ客数5倍」という差の理由とあわせて、自分の店で成果が出る根拠を本部と一緒に詰める必要があります。
このブランドが合わなかったら、条件から探せます
予算・働き方・性格の7問で、掲載中の85ブランドから条件に合うものを並べます。合わないものは合わないと書きます。入力は不要、所要1分です。
PR
飲食のフランチャイズを、他社と並べて比べる
1社だけを見て決めると、その条件が相場として妥当なのか判断できません。アントレには飲食の募集情報がまとまっていて、初期費用・ロイヤリティ・本部が公開している収支モデルを各社の募集ページで見比べられます。会員登録(無料)をすると、気になった本部の資料をダウンロードできます。
まとめ
- 運営は株式会社メニューFC。既存飲食店に追加メニューを導入するサービスで、新規開業向けではない
- 初期費用20.5万円、ロイヤリティ固定2万〜6万円、回収約1ヶ月
- 公開PLの追加経費は月28,000円のみ(家賃・人件費・消耗品すべて0円)
- 損益分岐点は月49人程度と試算。1日2人で採算が合う計算
- 業態によって成果が5倍以上変わる(焼肉屋13万円 対 天ぷら屋77万円)
- 本部公表の注意点はレシピ遵守・追加設備の可能性・デリバリー不可の商品
- 店舗数は0店舗。実績はこれから作られる段階
すでに飲食店を経営していて、空き時間やスペースを持て余しているなら、初期費用20.5万円・回収1ヶ月というリスクの小ささは検討に値します。固定費が増えないため、失敗したときの損失も限定的です。
ただし判断材料は「自分の業態でどれだけ出るか」に尽きます。公開モデルは業態間で5倍以上の開きがあり、好調店舗の条件も示されていません。自店に近い導入事例があるか、なければどのメニューをなぜ推すのか——ここを具体的に聞いてから決めてください。
あわせて読みたい
- 焼肉タン革命のFC評判は?初期費用500万円・繁忙期は利益が44%伸びる収益構造
- 鳥みやフランチャイズの評判は?原価率26%・初期費用380万円の収益モデル
- 珈琲所コメダ珈琲店フランチャイズの評判は?初期費用・収益・注意点
- 会社員がフランチャイズで独立する前に知るべきこと
法人を設立してフランチャイズに加盟するなら
FC本部の多くは法人での加盟を条件にしています。会社設立には登録免許税などの実費がかかりますが、サービスの利用で実費負担を抑えられる選択肢もあります。
開業後、この数字を管理するのはオーナー自身です
本部が示すPLはあくまでモデルケースです。実際に原価率や人件費率が計画どおりに収まっているかを毎月確認し、ズレの原因を潰していくのは加盟店側の仕事になります。開業前の事業計画づくりから決算まで相談できる税理士を見つけておくと、数字の異変に早く気づけます。
次に読むフランチャイズ
へぎそば本舗(きなせや)初期費用 20万円ロイヤリティ 固定2万〜6千円(資料表記)
お結び みこと初期費用 80万円ロイヤリティ 10%
まごころ弁当初期費用 110万円ロイヤリティ 売上の5%(上限10万円)
卵丸初期費用 188万〜240万円ロイヤリティ 月3万円+売上の10%
コメント