フランチャイズ加盟で法人を作ると決めたら、次はいつ設立するかです。
結論から言うと、設立のタイミングは「自分で選ぶもの」ではなく「加盟条件と許認可のスケジュールが決めるもの」です。順番を間違えると、数十万円と数カ月を無駄にします。
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設立が「先」になる3つのケース
① 本部が法人設立を契約の条件にしている
FCC(害虫駆除)は、2カ月の有期雇用と最終審査を経たあと、加盟契約の前に法人を設立する流れです。ポポラマーマは法人限定の募集です。
この場合、選択の余地はありません。加盟申込のスケジュールに設立を組み込みます。
② 法人名義で許認可を取る
ここが最も見落とされます。許認可は法人設立後でないと法人名義で申請できません。
| 順序 | 内容 | 期間の目安 |
|---|---|---|
| 1 | 法人設立 | 2週間〜1カ月 |
| 2 | 許認可の申請(例:古物商許可) | 約40日 |
| 3 | 開業 | — |
合計で3カ月前後。買取系FCを「来月から始めたい」と思っても、法人で取るなら物理的に無理だということです。
③ 物件を法人名義で借りる
商業施設への出店や事業用物件の賃貸では、法人契約を求められることがあります。帽子屋FLAVAのようにショッピングモールに出店する業態では、物件契約の前に法人が存在している必要が出てきます。
設立の実費を抑えるなら
FC本部の多くは法人での加盟を条件にしています。会社設立には登録免許税などの実費がかかりますが、サービスの利用で実費負担を抑えられる選択肢もあります。
個人で始めて後から法人化すると起きること
「まず個人で小さく試して、軌道に乗ったら法人化」——合理的に見えますが、FCでは注意が要ります。
許認可を取り直すことになる
個人で取得した許認可は、法人化すると原則として取り直しです。古物商許可なら手数料19,000円と標準処理期間約40日が、もう一度かかります。
介護・福祉系の指定も同様で、事業者としての指定は個人と法人で別物です。取り直しの間、事業を止めざるを得ないこともあります。
FC契約の名義変更が必要になる
加盟契約の当事者が個人から法人に変わるため、本部の承諾が要ります。契約書に名義変更の条項があるか、手数料が発生するかを確認してください。
結論
法人化が視野にあるなら、最初から法人で始めるほうが安く早いケースが多くなります。特に許認可が必要な業態では顕著です。
逆に「個人で始めてよい」ケース
- 許認可が不要または個人で足りる業態——くらしのパートナー(資格不要)、みんなの入札ひろばなど
- 投資額が小さく、撤退も容易な案件——Dry Car Wash(42万9,000円)、SMASELL(142万円)など
- 副業として小さく試す段階——本業がある場合、まず個人で感触を掴む
この3つに当てはまるなら、個人で始めて様子を見る判断は妥当です。
開業後、この数字を管理するのはオーナー自身です
本部が示すPLはあくまでモデルケースです。実際に原価率や人件費率が計画どおりに収まっているかを毎月確認し、ズレの原因を潰していくのは加盟店側の仕事になります。開業前の事業計画づくりから決算まで相談できる税理士を見つけておくと、数字の異変に早く気づけます。
設立から開業までの逆算スケジュール
| 開業の何カ月前 | やること |
|---|---|
| 4カ月前 | FC本部に「法人が必要か」「許認可は何が要るか」を確認。会社の基本事項(商号・事業目的・本店所在地)を決める |
| 3カ月前 | 法人設立。事業目的に、FC事業と許認可に必要な文言を入れる |
| 2.5カ月前 | 法人口座の開設。許認可の必要書類を揃える |
| 2カ月前 | 許認可を申請(古物商なら約40日) |
| 1カ月前 | FC加盟契約、研修、物件・設備の準備 |
| 開業 | — |
見落としやすい「事業目的」
定款の事業目的に許認可に必要な文言が入っていないと、申請で引っかかります。古物営業なら「古物営業法に基づく古物商」、介護なら該当する事業の記載が必要です。
設立前に、取る予定の許認可を確定させてください。後から目的を追加するには変更登記(登録免許税3万円)がかかります。
法人口座の開設も時間がかかる
設立後すぐに口座が作れるとは限りません。審査に数週間かかることもあり、バーチャルオフィスを本店にしている場合は審査で不利になるとされています(バーチャルオフィスで法人登記はできる?参照)。
FCでは本部への支払いや売上の入金に法人口座が要るため、ここも逆算に入れてください。
決算月をどう決めるか
設立時に決める項目のひとつが決算月です。FCの場合、繁忙期と決算期を重ねないのが実務的です。
たとえばハウスクリーニングは年末が繁忙期、かき氷は夏が書き入れ時。最も忙しい時期に決算作業が重なると、現場も経理も回らなくなります。
また設立月の直前を決算月にすると第1期が極端に短くなるなど、消費税の扱いにも関わります。ここは税理士に相談して決めるのが確実です。
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まとめ
- 設立のタイミングは加盟条件と許認可のスケジュールが決める
- 法人名義で許認可を取るなら設立が最初。合計3カ月前後
- 後から法人化すると許認可の取り直しとFC契約の名義変更が発生する
- 定款の事業目的に、許認可に必要な文言を入れておく
- 決算月は繁忙期を避ける
「いつ作るか」で迷ったら、まず本部に法人要件と許認可を確認することです。そこが決まれば、逆算で答えは出ます。
※本記事は一般的な手順の整理です(2026年10月時点)。許認可の取扱いや税務上の判断は個別事情・自治体により異なります。具体的な手続きは専門家にご確認ください。
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